実家のすき焼き。認知症の母とお正月を過ごせた日

母のこと

お正月のすき焼きは、実家の一年で一番のごちそうだ。毎年この日だけは、料理をしない父が張り切って鍋奉行になる。でもここ数年、母の認知症のせいで、何度もそのすき焼きをみんなで食べられなかった。今年はやっとテーブルを囲めた——それだけで十分だった。

母はずっと惣菜部で働いていた

母は、スーパーの惣菜部に私が中学生位から60歳位までパートで働いていた。

年末年始は忙しく、家のことをしながらお正月を迎えることは本当に大変だったと思う。

そんなわけで、元旦はやっとお休みの母は、お正月の集まりは面倒だし必要最小限の家事だけで手一杯だったと思う。母が仕事を辞めてからは、母が準備をするものと思っていたが、面倒がって何もしてくないとよく言っていた。認知症の症状が少しずつ出ていたんだと今ならわかる。

父の鍋奉行と、母の茶化し

実家のお正月はすき焼き❤︎がメインイベントだ。

料理をしない父がこの日ばかりは張り切って鍋奉行だ。母が段取りが悪い父を茶化してちょっと嫌な雰囲気になりながらも、今年は美味しくみんなで頂けたことを本当に嬉しく思う。

去年の高級肉は、夏にこっそり処分した

一昨年は一緒に食べる約束をしていたものの、母が機嫌が悪くなって娘たちと寂しく食べたこと。去年は、急にキャンセルになってすき焼きを食べられなくなったこと。その高級肉を夏ごろにこっそり冷蔵庫から処分したこと。そんな出来事を思い出すと、今年は『よくできました』と思う。

今日も母の頭の中は、年末とお正月を行き来している

相変わらず、毎日母の頭の中は、年末に戻ったり、元旦になったり、ホント忙しい。

父が一日中そんな母に付き合う事がどんなに大変なことか、計り知れないが、母との生活はそれが現実だ。うまく受け流し、上手に付き合って行くことしか出来ない。

私たちが出来ることは少ないが、両親が穏やかに歳を重ねていける事を一番に、寄り添って行ければと思っている。

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