
母が薬を変えて1ヶ月ほど経った。
やはり攻撃性は抑えられているように思う。セカンドオピニオンの大切さを痛感している。
しかし、ご機嫌の乱高下は今もあるようだ。
今日は冬至。母は、父とスーパーで柚子を購入し、今年も柚子湯には入ろうと準備していた。
”一番風呂はお父さん”といつも言っていた母だが、今はまだ明るいうちから母が最初に入浴する。
今日も、母から入浴し父が入浴しようとしていた。
お風呂場から父の声がする。「柚子はどうしたー?」
母は「あ、忘れてた」と、柚子を手にとった。一緒にいた次女は、その柚子を入浴中の父のところに持っていったが、「もう遅い」と断られた。「そんなこと言わずに〜」と、次女が戯けて父に柚子を渡そうとする。そんな押し問答のうちに次女は柚子を持って戻ってきた。
母は短期的記憶が難しい。柚子を購入した事などすっかり忘れて、自分は入浴してしまった。
薬をかえる前だったら、父が柚子を「遅い。」と言った時点で、母はめちゃくちゃ怒ったと思う。この程度で済んだ事を私は次女とホッと胸を撫で下ろした。
母がお風呂に入る時に、「柚子用意しよう」と、父が言えないのだろうか。
「忘れてた」と母が言って、柚子を用意したんだから、「ありがとう」と受け取れないのか。
そんな事を思ってしまった。
アルツハイマー型認知症の症状は人それぞれだが、多くの場合、一番心を許している近しい人に当たりが強くなる。
母は、機嫌が悪い時、父に対してやる事なすこと気に入らず、箸の上げ下ろしから小言を言っているような感じ。以前よりは、強い口調ではないが、イヤミの様だったり、意地悪な印象を受ける。
今日、父がお風呂に入る時も母は、「速くお風呂行ったら?」と言ったり「え?入るの?」と言ったり、父に対してちょっと意地悪だった。
「えらそうにばっかり言って」
小さい声で父が言った。今日も一日、機嫌が良かったり、機嫌が悪くイヤミを言われたり、父も大変だったんだろうな。
柚子を素直に孫から受け取るほど、心に余裕はなかったのかもしれない。
ふたりがお互い穏やかに過ごすには、やはり離れる時間をつくることだと思う。
認知症とはいえ、母は70代前半、まだまだ元気だ。身の回りの事もまだひとりで出来る。母がデイサービスを利用し、父がひとり時間を得ることで、心の元気と心のゆとりをゲット出来る。そのゆとりが父に心の健康をくれるんじゃないか。
父は、週1のデイサービスの利用以上の事はするつもりがない。
まだまだ、認知症と寄り添うのは難しい。
戦ったり、我慢くらべでない介護なんてあるのだろうか。



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