毎日母は、なにかしらで怒ったり、自分の寝室にあるものを窓から投げたりした。
庭に散らばった寝室のモノ達の中に、あのハッピーセットのキティちゃんもあった。
母が窓から投げ落としたものを、次女が父と一緒にせっせと片付けた。
コレは1回ではなく一日に数回、そして毎日続くのだ。
仕事から帰ると両親が言い合っているのが聞こえた。
私も呼ばれて、「たくさんあったキティちゃんが無い!」と怒鳴られた。
「どこにやったんだ!」と父までも私に罵声を浴びせた。
母に断りもなくキティちゃんちゃんを処分した事について
数日にわたって両親に説教された。
母は、自分が東京に出てきた時にコツコツと集めた大切なものなのに、許せない!
子ども達には、ママは何でも捨てるから、あんた達も捨てられるわよと何度も言った。
普通に考えておかしいのに、父は私を責めた。
いくら謝っても本当の事を説明をしてもわかってもらえないし。
まぁ、処分したことは事実だから仕方ない。でも、キティちゃんは私のものだったのに。
父は「お母さんがこう言ってるから」と、全て母の言うなりだった。
母が上京した1975年頃にハッピーセットはないし、
2000年に発売されたものだ。
事実を画像と共に伝えたが、父も母も聞く耳を持たなかった。もうお手上げだった。
たかがキティちゃん、されどキティちゃん。
怒っている時の母と、私を見る父の顔が、私を心底恨んでいるように見えた。
離婚しようとしていて、私が実家を乗っ取ると思っているのか。
そんな事出来るわけない。それこそ私のキャラじゃない。
別居すると言った時は、ここに居れば良い、部屋は余ってる、と言ってくれたけど。
本当は違ったのかな。
そもそも全ては、私の人生設計の甘さが招いた事なのかもしれない。
母がこうなったのは、自分のせい。そんな気がしてならなかった。
本当に本当に、つらい時期だった。
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