「黙って死ぬのを見ててくれ」——施設の話ができないまま、時間が進んでいく

「黙って死ぬのを見ててくれ」

父がそう言ったとき、私は黙っていた。

何を言っても無駄だと思った。反論する言葉も、慰める言葉も、出てこなかった。ただ、そうは言っても、呼ばれたらのこのこと行くんだろうな——と、少し嫌な気持ちになった。

施設の話ができない

母の介護が始まってから、ずっと気になっていることがある。

このまま在宅で、いつまで続けられるのか。

今は父が主に介護している。デイサービスも使っている。でも、母の状態は少しずつ変わっていく。今は何とかなっていても、たとえば母が粗相をするようになったとき——父はうまく介助できるだろうか。今まで散々怒鳴られ、理不尽な言葉をぶつけられてきた父が、そのときも穏やかでいられるだろうか。

正直、心配だ。でも、その話を家族でできていない。

父は「まだ大丈夫」と言っている

施設の話を切り出せない一番の理由は、父が「まだ大丈夫」と思っているからだ。

今の状態で限界ではない、自分でできる、そう思っている。その気持ちは否定できない。でも、介護は突然限界が来る。じわじわと積み重なって、ある日突然崩れる。そのとき慌てて施設を探しても、すぐには入れない。

特別養護老人ホーム(特養)は、場合によっては10年近く待つこともある。今から申し込んでおいて、入居のタイミングで断ることもできる。だから早めに動いておくことが大事——と頭ではわかっていても、父にそれを言える空気がない。

母の攻撃性という問題

もう一つ、気になっていることがある。

母の攻撃性が続くなら、施設への入居自体が難しくなるかもしれない。他の入居者や施設スタッフへの影響を考えると、受け入れを断られるケースもあると聞く。在宅でも施設でも難しい、という状況が来る可能性がある。

それを考えると、早めに主治医や専門家に相談して、薬の調整や対応策を探しておくことも必要だと思う。でも、それも「まだ大丈夫」という父の前では言い出しにくい。

私が介護する、という選択肢はない

父から「あんたの世話になろうとはこれっぽちも思っていない。黙って死ぬのを見ててくれ」と言われたことがある。

私には仕事がある。子供もいる。自分が介護に入るのは現実的に難しい。父もそれをわかっているから、そう言ったんだと思う。

でも「黙って死ぬのを見ててくれ」という言葉は、強がりだと思う。助けを求めないための言葉だと思う。だから私は黙っていた。反論しても、父の気持ちは変わらない。

そうは言っても、電話がかかってきたら行く。呼ばれたらのこのこと行く。それが現実だ。それでいいと思っている。

話し合えないまま、時間は進む

施設の話ができない家族は、きっと多いと思う。

「まだ早い」「縁起でもない」「親を施設に入れるのは可哀想」——そういう感情が邪魔をする。でも現実には、早く動き始めた人の方が選択肢が多い。待機リストに入るだけなら、今日からでもできる。

私はまだ父を説得できていない。でも、情報だけは集めておこうと思っている。いざというときに、慌てないために。

📋 介護保険外のサービスについて、まず相談してみる

施設の話を進める一方で、今の在宅介護を少しでも楽にするために使えるサービスもあります。通院付き添いや家事サポートなど、「こんなことも頼めるの?」という小さな疑問も気軽に相談してみてください。

▶ 介護保険外の訪問介護・通院付き添いなら「イチロウ」に無料相談(完全無料)

📋 施設の話ができないうちに、情報だけ集めておく

「まだ早い」と思っているうちに動き始めることが、後悔しない施設探しの第一歩です。見学・資料請求・相談は無料でできます。待機リストへの申し込みも、断ることができます。

※みんなの介護のリンクをここに設置予定(審査通過後)

「黙って死ぬのを見ててくれ」という父の言葉を、私はまだ忘れていない。でもその言葉の裏に、どれだけの疲れと意地があるかも、なんとなくわかる。だから今は、黙って隣にいることしかできない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました
このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。