心の蓋

母は認知症と診断されました。

物忘れ的なことの他に、機嫌の乱高下が家族やペットを苦しめました。

不思議な事に昔の事をよく話し、そこに楽しかった事とか嬉しかった事は一切含まれません。

それは、私が知っている事ばかりですが、より悪く脚色されています。

そして事実とは違う事も多くあります。

それを指摘したり、反論するような事を言えば、火に油を注ぐという感じで怒りが爆発する。

どうすれば良いか。とにかく同意し、たまには一緒に悪口を言うくらいでないといけない。

この話題が1日に何度も、それが毎日続く。

人は、年をとると、人生において我慢したり、後悔したり…心に蓋をしていたことを

理性のたが外れると、どこまでも吹き出してしまうのか。

友人がカウンセラーの先生に聞いた話で印象に残っていることがあります。

年を重ねた時に、怒りや恨みを吐き出してしまわないように、

私たちが出来ることは、ネガティブな感情に蓋をしないこと。

私は、この事で怒っているんだ。悲しんでいるんだ。と気持ちにタグ付けをして表に出すこと。

そして我慢しないこと。

もちろん、人それぞれの環境や置かれている立場があるのでそうはいかにかもしれません。

それでも、自分の怒りや悲しみを許してあげたい。

自分の娘たちに自分の恨みつらみを将来吐き出さないために。

私の母は、働き者で我慢強く優しかった。

たくさん、たくさん、たくさん

我慢していたんだと思う。

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