地域包括支援センターに相談した話——行く前に知りたかった流れ・タイミング・注意点【経験者】

どこに行けばいいか、わからなかった 地域包括支援センターに相談するまで 介護サービス

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相談に行こうと決めたのは、母の父への攻撃が、もう家の中だけでは抱えきれなくなったときだった。

母は、2階から家の中の物を投げた。庭の物干し竿は、くの字に曲がった。「殺したい」と言って、父と取っ組み合いになったこともある。

父とは、まともに話ができる状況ではなかった。私も母に攻撃されて、心にゆとりがなかった。

誰かに相談したい。でも、どこに行けばいいのかわからなかった。

どこに行けばいいか、わからなかった

最初に行ったのは、市役所だった。市役所に行けば相談できると思っていた。

でも、ちがった。事情を話すと、「あんしん相談室」をすすめられた。地域包括支援センターのことだ。両親が住んでいる地域を担当している窓口で、場所も市役所とは別だった。

せっかく時間を作って行ったのに、と思った。

地域包括支援センターって、どんなところ?

行く前の私は、名前は聞いたことがあっても、何をしてくれるところなのか、よくわかっていなかった。

調べてみると、地域包括支援センターは、市町村が置いている、地域の介護の中心になる窓口だった。保健師(または地域ケアの経験がある看護師)、主任ケアマネジャー、社会福祉士という3つの専門職がいる。

そして、相談できるのは、お年寄り本人だけではない。家族の相談にも、最初の段階から、続けて対応してくれる。

市町村ごとに担当のエリアが決まっていて、呼び方も地域によってちがう。うちのあたりでは「あんしん相談室」だった。

(出典:健康長寿ネット「地域包括支援センターとは」)

うちの場合の、相談の流れ

  1. 市役所に行って、事情を話した
  2. 「あんしん相談室」をすすめられた
  3. 私ひとりで、相談室に行った(母は連れて行かなかった。父とも話せる状況ではなかった)
  4. 困っていることを、そのまま話した
  5. そのあとも、3回くらい通った

担当の人は、毎回同じではなかった。でも、前に話したことはちゃんと共有されていた。毎回いちから説明しなくていいのは、本当に助かった。

相談に、お金はかからなかった。

相談して、救われた言葉

「あるあるですよ」

母の攻撃性のことを相談したとき、こう言われた。

「いちばん近い存在の、お父さんとあなたに辛く当たるのは、あるあるですよ」

私は、何度も泣いてしまった。うちだけじゃないんだ、と思えた。母が私を嫌いになったわけではないのかもしれない、とも。そのころのことは、認知症の母が、自分で運転免許を返納した日にも書いた。

「デイサービスは、お母さんにとって一番の薬ですよ」

相談のたびに、そう言われた。

そして、介護認定の申請のやり方や、必要な書類も、先に教えてもらえた。だから、父が「介護認定を受けよう」とうなずいたとき、すぐに動くことができた。認定までの話は、認知症の親の介護認定|申請の流れ・必要書類と、2年かかった私の体験にまとめている。

「大っぴらには言えないんですけど…」

母の主治医のことで、もやもやしていた時期もあった。そのことを話すと、担当の人はこう言った。

「大っぴらには言えないんですけど…セカンドオピニオン、されましたか?」

そこから、具体的な病院や、訪問診療の先生のこと、費用まで教えてもらえた。自分では調べにくい情報だった。病院を変えて、母の「死ぬ」「殺す」という言葉が消えるまでの話は、認知症の親の主治医を変えた話に書いた。

相談のタイミング——もっと早く行けばよかった

いちばん思うのは、これだ。

もっと早く、相談に行けばよかった。

家の中で何が起きているのか、外に話していいのか。「まだそこまでじゃない」「家族でなんとかしなきゃ」。そう思っているあいだに、どんどん追いつめられていった。

介護認定を受ける前でも、相談はできる。本人が「行かない」と言っていても、家族だけで行ける。「まだ早いかな」と思っているときこそ、行っておいてほしい。

行く前に知っておきたいこと

  • いきなり市役所に行かなくていい。相談するのは、市役所とは別の場所のことも多い。先に市のホームページで調べるか、電話で聞いてから行くと、二度手間にならない
  • 相談するのは、親が住んでいる地域の窓口。自分の家の近くではなく、親の住所で担当が決まる
  • 家族だけで行っていい。本人を連れて行けない状況でも大丈夫だった
  • 担当が変わっても、話はつながっている。うちは毎回同じ人ではなかったけれど、情報は共有されていた
  • 困っていることを、うまくまとめなくていい。私は、起きていることをそのまま話した

家の中で暴力や暴言があるときの相談先は、認知症の親の暴力・暴言への対応——原因と、介護者が抱え込まないための相談先にもまとめている。

遠回りはしたけれど、あの日、動いてよかったと思う。ひとりで抱えなくていい場所は、ちゃんとある。

📋 相談しながら、家族が休める手も知っておく

相談先が見つかっても、明日からの介護がすぐ軽くなるわけではありません。介護保険の手続きを待つ間や、介護保険では頼めないことがあるときは、介護保険外のサービスを使う方法もあります。

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